山口
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はがき随筆
ほっこり 下関市 水野道子(75) /山口
2024/4/27 05:22 264文字鍬(くわ)と大きい袋を持ってタケノコ掘りに行くと、猪(いのしし)に先を越されていた。夫は別の所に行き、タケノコとワラビを持って帰った。 タケノコを七分つき米ひとつまみ入れてゆで、沸かした湯に炭酸少量を入れてワラビをたまがす。裏の畑で、小さい葉をつけた山椒(さんしょう)と三つ葉ぜりを収穫。タケノコの
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はがき随筆
入院前後 下関市 安田久男(74) /山口
2024/4/27 05:22 256文字3月上旬、思いもかけぬ病名で25年ぶりに緊急入院する羽目となる。振り返れば、1月下旬に軽い咳(せき)をしていたが、こんなにも大変な状況になるとは想像もつかなかった。食欲不振や倦怠(けんたい)感、そのうえ両足に浮腫まで起きた。 入院前までは、夕方から深夜にかけて高熱に悩まされていた。原因不明の状態か
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はがき随筆
孫の思春期 美祢市 大谷マサヱ(76) /山口
2024/4/27 05:22 262文字「竹の子ご飯を炊いたけど、食べる? 食べるなら器を持っておいで」と孫にライン。 5分後、無言で窓を叩(たた)く音。思春期後半の孫が器を持って立っていた。昼食用にと2合ほど炊いた竹の子ご飯を器に移す。「ありがとう」と小声で言って帰ろうとする孫を引き留め、質問攻めのばあちゃん。孫の近況が知りたくて、い
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はがき随筆
春の終わりに 山口市 河内やす子(76) /山口
2024/4/27 05:22 261文字今年の春は違っていた。一人商売も4カ月になった。べっぴんニュース300号を達成したが、元気印の私もさすがにお疲れ気味。 休みたくても、なかなか休めないものです。毎年九州の娘の所に行き桜を満喫していたのに、今は籠の鳥。どこへも羽ばたけない。 それでも店に行く途中、道端の数本の桜に思いを込める。行きは
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はがき随筆
花心 防府市 柏由紀子(52) /山口
2024/4/27 05:22 251文字ここは職場の寮。半日陰の中庭の目立たない場所にさざんかの木が植えてある。今年も淡紅色の花をひっそりと咲かせていた。 改修工事に来た昭和気質の現場監督さん。工事最終日に声をかけてきた。「花が落ちたら片付け頼むの」。見ると空き缶にあのさざんかの花が生けてある。思わず「心がある!」と監督さんに冗談を言っ
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アートで地域に元気を 下関・安岡中生、2×8.4メートルの大作壁画 /山口
2024/4/27 05:22 479文字下関市立安岡中学校(同市安岡町)の美術部員が、学校そばを流れる友田川の河畔の壁面にウオールアートを描いた。縦2メートル、横8・4メートルの大作。住民にとっての憩いの山や自然を、時間の流れとともに表現した力作だ。 アートの力が地域の元気になればと「安岡地区まちづくり協議会」が昨年末に制作を依頼。美術
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はがき随筆
自慢の母 岩国市 樽本久美(61) /山口
2024/4/27 05:22 249文字40年以上保育士として働いた母。90歳で人生の幕を下ろした。亡き父と同じ4月。最後まで懸命に生きた。入院の15日間は毎日顔を見に行った。5分間、酸素吸入をしている母に、とりとめのない話をした。子育てと、仕事。 最後まで懸命に生きてくれた自慢の母。「もう、これ以上頑張らなくてもいいよ」と言いながら、
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「ラオスで農家支援」 JICA隊員・山根さん、下関市長表敬 /山口
2024/4/27 05:22 412文字国際協力機構(JICA)の海外協力隊員としてラオスに派遣される下関市伊倉町の山根かれんさん(24)が19日、同市の前田晋太郎市長を表敬訪問した。 下関出身の山根さんは、北九州市立大の学生時代に「芋焼酎プロジェクト」など農作物の商品化や販売促進を通じ、地域創生を目指す活動に取り組んだ。その経験を生か
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補助上限額、年間12万円→20万円 下関市が奨学金返還支援制度拡充 若者定住促進など目指す /山口
2024/4/27 05:22 524文字下関市は、大学生などが在学中に貸与された奨学金の返還を支援する補助金制度を拡充すると発表した。補助上限額を年間12万円から20万円に増額する。2020年から始めた市独自の制度で、奨学金を貸与された学生が市内の登録企業に就職した場合に適用される。市では、奨学金返還の負担軽減だけでなく、市内での若者定
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特別展「古伊万里のモダン」 金襴手様式に魅了され きょう開幕 県立萩美術館・浦上記念館 /山口
2024/4/27 05:22 441文字萩市の県立萩美術館・浦上記念館で27日開幕する特別展「古伊万里のモダン―華麗なるうつわの世界」(同館、毎日新聞社、tysテレビ山口主催)の開会式と内覧会が26日あった。招待された地元関係者らが、17世紀初頭に初の国産磁器として誕生した「伊万里焼」の魅力に触れた。 兵庫陶芸美術館所蔵の赤木清士コレク
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藤の花、小川と映え 山口・徳地「愛のふじ橋」 /山口
2024/4/27 05:22 255文字山口市徳地三谷で地元住民に「愛のふじ橋」と呼ばれる藤の花が見ごろを迎えた=写真。山あいを流れる幅10メートルのほどの小川に架かる木の橋に約30センチほどの花の房が見事に垂れ下がる。 藤は、橋のたもとに住んでいた地元の女性が車椅子生活を送っていた夫に家から見てもらえるように約50年前に植えたとされる
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春季県高校野球 高川学園と西京、ベスト4に進出 /山口
2024/4/27 05:22 154文字春季県高校野球大会(県高野連主催)の決勝大会が26日、岩国市の絆スタジアムで開幕した。準々決勝2試合があり、高川学園が周防大島を11―3(七回コールド)で降し、西京が柳井学園に2―1で競り勝った。27日は同スタジアムで下関国際―南陽工、早鞆―宇部鴻城の準々決勝2試合が予定されている。【福原英信】〔
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山焼きの意義考えて 研究書「聞き書き秋吉台と生きる」出版 荒木陽子さん(55)=大津市 /山口
2024/4/27 05:22 835文字◇風化の危機、2年かけ取り組む 人と自然との共生 29人が語る 約11平方キロメートルに及ぶ草原が広がる秋吉台の住民から聞き取り調査をした研究書「聞き書き 秋吉台と生きる」を大津市在住の研究者、荒木陽子さん(55)が執筆し、3月に美祢市の外郭団体「Mine秋吉台ジオパーク推進協議会」から出版された
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「本屋は文化」 山口・萩にブックカフェ開業 商人宿を改築
2024/4/26 12:30 584文字商店街に書店をつくり、町の文化拠点にしようと山口県萩市の田町商店街の有志が「ブックカフェTabito」を開いた。起業を支援した萩ビジネスチャレンジサポートセンター「はぎビズ」によると、市内では長らく新たな書店の開業はなかったという。店長の山下成一さん(63)は「商店街には、本を片手にゆったりできる
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「日軽パネルシステム」 下関第2工場、竣工 /山口
2024/4/26 05:05 455文字アルミメーカー日本軽金属グループ会社「日軽パネルシステム」(本社・東京)の下関工場の竣工(しゅんこう)式が23日、下関市木屋川の現地で開かれた。 同社の工場は2004年に同所に建設され、温暖化抑制効果がある「ノンフロン対応型パネル」を製造してきた。新たな工場は既存工場の敷地内に第2工場として設置。
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社告
ニュース時事能力検定試験 6月23日、試験実施 申し込み受け付け中 /山口
2024/4/26 05:05 350文字時事問題への理解度を測る「ニュース時事能力検定試験」のマークシート試験を全国37都市で実施します。試験は1~5級それぞれで、受検対象の目安は、1級が大学生・一般、5級が小、中学生です。2~3級はインターネットを利用した自宅受検(IBT試験)も実施。ニュース検定公式サイトで申し込みを受け付け中です。
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旧周南市長公舎貸し出しへ 市が唯一保有 大正期建築 初の現地説明会 参加者「ロマン感じる」 /山口
2024/4/26 05:05 858文字周南市は25日、今年度から取り組む旧市長公舎(国登録有形文化財)の貸し出しに向け、初の現地説明会を開いた。1926年建築の旧市長公舎は市が保有する唯一の大正時代の建築物で、保存を前提に活用策などを探るのが目的。藤井律子市長は記者会見で「大正を象徴する和洋折衷の趣のある建物を、お茶会や展示会、マルシ
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知事「国の構造の問題」 強力な少子化対策など要望 「消滅可能性自治体」県内8市町 /山口
2024/4/26 05:05 543文字民間の有識者らでつくる「人口戦略会議」が24日に公表した、人口減少の深刻化で将来的に消滅の可能性が高い「消滅可能性自治体」に、県内では8市町が該当した。村岡嗣政知事は25日の定例記者会見で「自然減、社会減とも食い止めを更にしっかりやっていかなければならないが、地方だけでなく、国全体の構造の問題だ」
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社会人野球
JABA徳山大会 あす周南市で開幕 13チーム出場 /山口
2024/4/26 05:05 195文字社会人野球の第53回JABA徳山大会(JABA中国地区連盟、スポーツニッポン新聞社主催、毎日新聞社共催)が27日、周南市の津田恒実メモリアルスタジアムで開幕する。出場チーム数は、中国地区が10(山口4、広島4、岡山2)、四国地区1(愛媛)、近畿地区1(大阪)、九州地区1(大分)で、計13チームが熱
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はがき随筆
空気の中の私 山口市 伊藤典子(68) /山口
2024/4/26 05:05 237文字昨秋、主人が亡くなった。続いて、可愛がっていた飼い猫が後を追うように天国へ。 我が家は、7人家族で犬猫にチャボまで飼ってにぎやかだった。1人減り2人減り、1匹減り2匹減りして、いよいよ私一人になった。 恥ずかしながら、生まれて初めての1人暮らしが「独居老人」。何て寂しいんでしょう。広い家の中は、う
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