高校野球:元明徳義塾野球部長、埼玉へ 飯野勝・星野高監督「いつか馬淵先生率いる明徳と甲子園で」 /高知

毎日新聞 2013年09月26日 地方版

 ◇飯野勝・星野高監督(埼玉県川越市)

 明徳義塾高(須崎市)の野球部で15年間、馬淵史郎監督(57)の「参謀」として部長などを務めた飯野勝さん(48)が、2年前から埼玉県川越市の星野高野球部で指揮を執っている。明徳時代は春夏計17回の甲子園を経験。02年夏には全国制覇も味わった。現在率いるのは創部2年目のチーム。飯野監督は「大変なことだらけだよ」と苦笑するが「いつか馬淵先生率いる明徳と甲子園で相まみえたい」と「大舞台での再会」に意欲を見せる。

 東武東上線の川越市駅から車で約10分。内野に黒土が敷き詰められた野球部専用グラウンドに、乾いた打球音が響く。「だめだよ、そんなんじゃ」「まずは確実に一つアウトを取れよ」。「はい」と返事をする球児よりも通る声の主が飯野監督。守備練習で自らノックバットを握り、指導に当たっていた。

 もともと明徳赴任前は星野高から約15キロ離れた東農大三高(同県東松山市)で野球部監督を務めていた。「タイミングが合えば、また埼玉にと思っていた」(飯野監督)ところ、硬式野球部を創部した星野高から監督就任の打診を受けた。

 「15年間一緒にやらせてもらったけど、勝ち方、そして野球をものすごく知っている」という馬淵監督の下で得たものなどを記した「野球ノート」は10冊近く。「あいさつ」や「礼儀」など野球以外の部分でも「学んだことは多い」と話す。

 現在の部員は2年生10人、1年生42人。平日の練習時間は学校の規定で2時間と定められている。ランニングやキャッチボールなどのウオーミングアップを除けば、実質1時間半の練習だ。「限られた時間でいかに効率よくやるか。難しいよね。全寮制の明徳時代にはなかったことだから」と苦笑する。

 昨年は公式戦で1勝もできなかった。今夏の県大会でようやく1勝を挙げると、今秋の地区大会では県大会出場にあと1勝まで迫った。「一歩一歩積み重ね。まだまだ甲子園なんて言えない」と控えめながらも「だからといって目指さない訳じゃない。馬淵先生が率いる明徳と甲子園で対戦するってのは一つの夢だから」。言葉には自然と力が入る。

 「そりゃ明徳で見てきた選手と今のうちの選手は、打球への反応やスイングスピードなんていうのは全然違うよ」。グラウンドで打撃練習をする選手を横目に飯野監督は語る。

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